「独立開業」カテゴリーアーカイブ

弁理士独立開業マニュアル(5)「開業後の新規顧客の開拓方法」

上記記事の続きです。

独立開業してみたけれど、

「殆ど仕事の依頼がないまま
 店じまい」

という特許事務所も少なくありません。

立派なHPを作って、
事務所でじっと待っていても

仕事の依頼がくるような時代ではありませんので、

「外部の方々と接する機会を
 如何に作るか」

が、ポイントかと思います。

オーソドックスな方法としては、

・各種交流会、各種活動への参加、

・発明相談会の相談員、

・大学・企業・公的機関などにおけるセミナー講師、

・専門家派遣

など、でしょうか。

もちろん、
これらに参加・関与したからといって

仕事が舞い込むわけではありませんので、

私は、このような場を利用して

「弁理士としての専門性を発揮すること」

が重要と考えています。

経験上、

自分の専門性がフルに発揮できて、
人間性も気に入ってもらえれば、

お仕事の依頼は
自然と増えていくと感じています。

それと、顧客開拓の方向性として、

・大口顧客を狙っていくか、

・中小企業や個人発明家の単発依頼を狙っていくか、

があるかと思います。

特許事務所(弁理士) 分析調査報告書2020(令和1年公開版)

弁理士複数人の体制を目指すのであれば、

「大口顧客+定期的な単発依頼」

が理想ですが、

一人事務所でよければ、

「定期的な単発依頼」

で十分かと思います。

「定期的な」が難しいのですが・・・

良い方法がありましたらご教授ください(^^;

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弁理士独立開業マニュアル(4)「事務所の場所選び」

上記記事の続きです。

「事務所の場所」は、

新設オフィス(川越オフィス)の
開設準備をしている私にとって
「旬」なテーマなので、

備忘録を兼ねて少し書いて見ます。

以前に当ブログでご紹介したことがある
「弁護士用の独立マニュアル」によれば、

以下の5つの視点があるそうです。

(1)裁判所への交通の便

(2)郵便局本局

(3)依頼人の便

(4)分譲か賃貸か

(5)事業用か居住用か

まず、(1)ですが、

弁理士の場合、
「裁判所への交通の便」を考えるよりは、
「特許庁への交通の便」を考えたほうが
良さそうです。

ただ、

特許庁との書類のやりとりのほとんどは
インターネットでできますので、

優先順位は低いと思います。

私の場合、

既存オフィス(大宮オフィス)や
新設オフィス(川越オフィス)から特許庁までは

電車で1時間ほどかかりますが、

それほど頻繁に行くことがありませんので、
特に不便を感じたことはありません。

(2)の「郵便局本局」も、
(1)と同じ理由で、

優先順位は低いと思います。

纏まった郵便物があれば
集荷に来てくれますし、

内容証明郵便なども
インターネットでできますしね。

(3)の「依頼人の便」は、
「駅近」が何かと便利かもしれませんが、

既に取引のあるお客様がいる場合には、

駅近に拘ること無く、
お客様の近くに事務所を設置しても良い気がします。

薬局を病院近くに設置するような感じで。

私の場合、

新設オフィス(川越オフィス)については
1年ほど前から狙っていた場所があるのですが、

空き物件が出る可能性が
低いことが分かったため、

駅近(最寄駅から徒歩2分)で妥協しました。

既設オフィス(大宮オフィス)は、

埼玉県最大で利便性の良い駅(大宮駅)の近く

ということで満足しています。

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(4)の「分譲か賃貸か」ですが、
(5)の「事業用か居住用か」とも関係しますね。

掛け算で、

(a)居住用賃貸
(b)居住用分譲、
(c)事業用分譲
(d)事業用賃貸

の4パターンが考えられますが、

多いのは、

(d)事業用賃貸で、

次が

(a)居住用賃貸

でしょうか。

(b)居住用分譲は、
自宅で開業するケースだと思いますが、

ランニング費用が抑えられるくらいの
メリットしか思い浮かびません。

デメリットの方が多い気がします。

(c)事業用分譲は、

ビルのオーナーか、
区分所有等だと思いますが、

レアケースですね。

うらやましいですがw

私の場合、

理想は(c)で、

現実は(d)です(^^;

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弁理士独立開業マニュアル(3)「独立開業に必要な資質」

上記記事の続きです。

>私は、最大の難関は、
>人脈を「(4)幅広い人脈」に広げていくことと、
>「(5)情報処理能力」
>ではないかと考えています。

中小企業庁の資料によれば、

「情報処理能力」とは、

「事業に関する生きた情報を集め、
 それを活用できること」

と定義されています。

「事業に関する生きた情報」

いろいろな捉え方ができるので、
難しいですね・・・

弁理士などの士業にとって、

法律改正に関する情報等は
生きた情報と言えそうですが、

これらの情報収集を行うのは、
独立開業とは関係なく、

弁理士などの士業として
当たり前のことかと思います。

ただ、
弁理士の場合、
中小企業や個人に対する
施策(例えば、料金の減免等)に関しては、

無関心な弁理士と、
きちんと勉強している弁理士に、

はっきり分かれますね。

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お客様から

「軽減の対象になりますか?」

と聞かれ、

瞬時に、要件を満たすかどうかの判断が
できる弁理士は、

そうは多くないと思います。

そういう意味では、
生きた情報を、

活用できる弁理士と、
活用できない弁理士が存在します。

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大手企業だけをお客様にしている
弁理士(特許事務所)なら、

そもそも不要な知識なのかもしれませんが。

正直な話、
中小企業や個人に対する施策は、

費用対効果を考えると、
割に合わない手続が多いです。

ですので、

無関心、というか、

積極的にフォローをしたがらない気持ちは
少し分かるのですが、

経験上、武器になることもあるので、

勉強(経験)しておいても
損は無いかと思っています。

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弁理士独立開業マニュアル(2)「独立開業に必要な資質」

上記記事の続きです。

>私は、最大の難関は、
>人脈を「(4)幅広い人脈」に広げていくことと、
>「(5)情報処理能力」
>ではないかと考えています。

中小企業庁の資料によれば、

「幅広い人脈」とは、

「創業時に多くの人脈があり、
 創業後はさらにそれを拡大できること」

と定義されています。

まず、
「創業時に多くの人脈があり」の部分ですが、

私の場合、

(1)以前に勤務していた会社の人脈
(2)家族や親戚を通じて得た人脈
(3)個人的に参加していた各種活動を通じて得た人脈

などをフル活用しました。

基本コンセプトは、

「利用できる人脈は全て利用する」

でした。

ただ、創業前の期待感は

(1)>(2)>(3)だったのですが、

結果的には、

(3)>>>>(2)>>(1)の順番で効果があり、

思いがけない出会いがあることを、
身をもって経験しました。

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創業後に人脈を拡大するには、

日頃から、
外部の方々と接触する機会を
なるべく多く持っておくこと

が重要かと思います。

趣味でも良いですし、
ボランティア活動でも良いです。

教科書通りに
各種交流会に参加してもよいですが、

私には
さほどの効果は感じられませんでした。

むしろ、

保険会社や他の士業から
営業を受ける羽目になり、

時間の無駄でした。

仮に仕事の依頼があったとしても、

関係が長続きしないケースが
多かったです。

大切なのは、

自分の人間性や能力を知ってもらう機会を
なるべく多く作ること

かと思います。

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弁理士独立開業マニュアル(1)「独立開業に必要な資質」

初回のテーマは
「独立開業に必要な資質」です。

いろいろな資質が必要かと思いますが、

中小企業庁が作成した資料によれば、
次の6つの資質が挙げられています。

(1)情熱と信念

自分の志のために、「何がなんでもやりとげる」という熱い情熱と強い信念を持ち続けること。

(2)優れた独創性

その事業の商品又はサービスが、同業者にはない優れた独創性を持っていること。

(3)事業の経験

その事業に関して、充分な経験を身につけること。

(4)幅広い人脈

創業時に多くの人脈があり、創業後はさらにそれを拡大できること。 

(5)情報処理能力

事業に関する生きた情報を集め、それを活用できること。 

(6)自己資金

創業時も創業後も事業活動において、資金を充分に蓄え、ムダな支出を控えること。

弁理士等の士業資格は、
「業務独占資格」ですので、

資格を取得した時点で、

最低限の「(2)優れた独創性」

は確保できます。

ただし、

国家資格取得者は
増加傾向にありますので、

同業者に無い優位性を
どの程度打ち出せるか

がポイントになりそうです。

でも、
誰でも参入できるような業種ではないわけで、

独創性のポテンシャルは
元々高いとは思います。

「(3)事業の経験」は、

会社や事務所で何年か修行を積めば、
自然と満たしますね。

修行中にお金を貯めれば、

「(6)自己資金」

の準備もできますし、

仕事と並行して、営業活動を行えば、

「(4)幅広い人脈」

の足掛かりとなる人脈も掴めます。

私は、

最大の難関は、

人脈を「(4)幅広い人脈」に広げていくことと、

「(5)情報処理能力」

ではないかと考えています。

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