弁理士独立開業マニュアル(6)「起業に必要な初期費用」

上記記事の続きです。

独立開業時の初期費用については、
別の記事にも
書かせて頂いたのですが、

独立開業を考えている弁理士先生のために、
「弁理士独立開業マニュアル」として
体系的に纏めておきたいと思います。

ただ、「自宅開業」まで含めてしまうと、

「パソコンと電話の費用だけで開業できるよ」
という話にもなりかねないので、

自宅開業以外の

「事業用賃貸」
 または「居住用賃貸」

に的を絞ってみます。

「初期投資を抑えること」に重点をおくなら、
なんといっても「居住用賃貸」でしょう。

「居住用賃貸」物件の保証金の相場は、
0円から賃料の2ヶ月分との事ですので、

賃料が15万円/月の場合、
初期投資は最大で30万円前後で済みます。

一方、
「事業用賃貸」物件の保証金の相場は、
賃料の6ヶ月から10ヶ月分との事ですので、

同じ賃料の場合、
初期投資は90~150万円程度になります。

ただ、地方なら、
「事業用賃貸」でも賃料の2ヶ月分ほどで
済む場所もあるそうです。

ちなみに、当所の川越オフィスは
バリバリの地方ですが(^^;

保証金は、
賃料の6ヶ月分でした。

初期費用としては、他に
事務機器、文房具類、名刺、挨拶状、などがありますが、

金額が大きなものでいえば、
内装工事費用や、オフィス家具、などでしょうか。

内装工事費用は、
オフィスの広さや内容によりますが、

簡易なパーティションを
設置する程度なら数十万円、

インフラ工事(電気、ネット、電話)、
エントランス工事、サイン工事などを
含めると軽く数百万単位の金額になります。

オフィス家具もピンキリなので、
算定が難しいですが、

安価なものや中古品を揃えれば数十万円、

高価なものを揃えると
数百万円という感じでしょうか。

弁理士の情報はありませんが、

弁護士の内装予算の最多分布帯は、
200万円~300万円
とのことです。

ということで、
平均的な初期費用としては、

「賃貸の保証金+200万円~300万円
 +運転資金(2~3ヶ月分の経費)」

くらいのようです。

そういえば、

弁理士特有のものとして、
期限管理ソフトがありますね。

安価なものもありますが、

特許業界で有名なものを購入すると、
数百万円単位になります。

私もそうでしたが、
独立開業が成功する保証はどこにもないので、

取り扱い件数が増えてきたら
購入検討すれば足りるとは思います。

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弁理士独立開業マニュアル(5)「開業後の新規顧客の開拓方法」

上記記事の続きです。

独立開業してみたけれど、

「殆ど仕事の依頼がないまま
 店じまい」

という特許事務所も少なくありません。

立派なHPを作って、
事務所でじっと待っていても

仕事の依頼がくるような時代ではありませんので、

「外部の方々と接する機会を
 如何に作るか」

が、ポイントかと思います。

オーソドックスな方法としては、

・各種交流会、各種活動への参加、

・発明相談会の相談員、

・大学・企業・公的機関などにおけるセミナー講師、

・専門家派遣

など、でしょうか。

もちろん、
これらに参加・関与したからといって

仕事が舞い込むわけではありませんので、

私は、このような場を利用して

「弁理士としての専門性を発揮すること」

が重要と考えています。

経験上、

自分の専門性がフルに発揮できて、
人間性も気に入ってもらえれば、

お仕事の依頼は
自然と増えていくと感じています。

それと、顧客開拓の方向性として、

・大口顧客を狙っていくか、

・中小企業や個人発明家の単発依頼を狙っていくか、

があるかと思います。

特許事務所(弁理士) 分析調査報告書2020(令和1年公開版)

弁理士複数人の体制を目指すのであれば、

「大口顧客+定期的な単発依頼」

が理想ですが、

一人事務所でよければ、

「定期的な単発依頼」

で十分かと思います。

「定期的な」が難しいのですが・・・

良い方法がありましたらご教授ください(^^;

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