「独立開業」カテゴリーアーカイブ

弁理士独立開業マニュアル(10)「二次下請け業務」

上記記事の続きです。

私は

「石橋を叩いて渡るタイプ
  (”小心者”ともいう)」ですので、

「顧客あり」の状態で独立開業しましたが、

「顧客なし、コネなし」の状態、
 若しくは、それに近い状態で
独立開業する弁理士先生も多いようですね。

私の知り合いにも、たくさんいます。

でも、
潤沢な準備資金がある方を除き、

生活を維持するために、
当面の収入を確保しなければなりません。

独立開業当初の収入源として良くあるのは、
特許事務所の「二次下請け業務」です。

つまり、
特許事務所が請け負った案件の
下請けをすることです。

イレギュラーなもの?として、

弁理士資格の受験機関の講師

という収入源もあるようですけど。

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「二次下請け業務」のタイプとしては、

・勤務していた事務所から仕事をもらう場合、

・知り合いの弁理士先生から仕事をもらう場合、

などがあります。

私も、知り合いの弁理士先生が
独立開業することを聞いて、

特許明細書作成を
手伝っていただいた経験があるのですが、

その先生は、
あっという間に業績を伸ばしていったので、

直ぐに仕事を依頼する必要が無くなりました。

私としては、相談を受けたので、

スタートアップ期間だけ
サポートするつもりだったのですが、

その先生は、ロケットスタートしました(^^

独立開業したからには、
自分のお客様を獲得することが一番だとは思います。

でも、

実力が無いと
「二次下請け業務」すら需要が無いわけで、

需要があるのは良いことと思います。

あとは、

特許調査、翻訳、図面作成等を

請け負う先生もいらっしゃいますね。

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弁理士独立開業マニュアル(9)「開業当初の業務」

上記記事の続きです。

お金の話が続きましたので、
実務の話に戻します。

知財の専門家として、

「どのようなサービスを
 中心に提供していくか」

によって大きく違ってきますが、

ここでは、モデルケースとして、

大部分の弁理士が選択するであろう
「特許出願業務」
について書いてみます。

特許出願業務による主な売上を、
時系列で考えてみると、

(1)出願

 → (数ヶ月後~数年後)→

(2)中間処理

 → (数ヶ月後)→

(3)成功報酬

という感じになるかと思います。

外国出願を含めて考えると、
1件の国内出願に対して

上記の流れが、出願国の数だけ、
同時並行的に走ることになりますが、

結局のところ、
全ての起点は

最初の「(1)出願」になります。

ということで、
開業当初に注力することは、

「如何にして
 出願業務を獲得するか」、

ひいては、

「如何にして
 数ヶ月後、数年後の業務を生み出すか」、

これに尽きると思います。

他事務所の外注案件を受任したり、
中途受任をしたりしない限り、

開業当初は
「(2)中間処理」の業務は
皆無なわけで、

開業当初から数年間は、

「(1)出願」の業務だけに集中できる、

最初で最後の絶好のチャンスです。

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弁理士独立開業マニュアル(8)「回収できない未払金」

上記記事の続きです。

前回の記事では、

「特許事務所は、
 売掛サイトが長い」

「キャッシュフローの設計を
 入念に行うのがベター」

という内容を書きました。

売掛金や立替金が増えても、
支払期日までにきちんと入金があれば、

お金の出入りがあるだけですので、
事務所はうまく回ると思います。

ただ、
「支払期日までにきちんと入金があれば」 
が前提です。

開業間もない頃は、
大口・大手のお客様を獲得した幸運な先生を除き、

一般に、
中小企業や個人発明家からの単発業務が
メインになることが多いかと思います。

そうなると、
必ずと言って良いほど発生するのが
費用に関するトラブルです。

ディスカウント要求はもちろんのこと、

支払の遅滞や、
最悪の場合、費用の未払いも
発生します。

要因は、経営状況の悪化、倒産など、
様々です。

私の場合、

お客様に恵まれているのと、
お客様を選ばせて頂いていることもあり、

開業以来、
支払い遅滞や未払金の発生はほぼ無いのですが、

それでも未払金は0円ではありません。

聞いた話では、
未払金が数百万円単位になることもあるようですので、

そうなると死活問題です。

弁理士手数料は、
「授業料」として割り切ることもできるのですが、

立替金は、
お客様に代わって特許庁に納めている費用ですから、

未払いは看過できないと思います。

着手金として、
費用の全部あるいは一部を
事前に受け取るようにしている事務所もありますが、

お客様によって、
そのような対応をとるのが安全かもしれません。

個人的には、
費用のトラブルを避けるためには、

お客様の質を見抜く「目利き」も
重要かと思っています。

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弁理士独立開業マニュアル(7)「独立開業後に必要な運転資金」

上記記事の続きです。

特許事務所は、

「売掛サイトが長い業種」

と言われています。

例えば、

1月に特許出願を受任し、
2月初旬に特許出願を終え、

直ぐに請求書を発行したとしても、

お客様の支払サイトが
「月末締め翌月末払い」だった場合、

入金があるのは3月末。

この例では、
仕事の着手から入金までの期間が
約3ヶ月ですが、

お客様の原稿確認などの遅れ等が原因で、
それ以上の期間を要することも
珍しくありません。

経験上、お客様のご都合で、
1年以上を要した案件もありました。

入金がなく、帳簿上の売上(売掛金)だけが
膨らんでいくわけですが、

その間にも
固定費(オフィス賃料、人件費など)の支出は
定期的にありますから、

現金(運転資金)がどんどん減っていきます。

それと、

特許事務所の費用として、
意外と盲点なのが、

特許印紙代の立替です。

例えば、先の例で、

2月に、他のお客様から、
特許出願の審査請求の手続依頼が5件あったとします。

軽減申請無しなら、
特許印紙代は、ざっくり1件15万円ですので、

5件で75万円。

固定費に加えて、
75万円分の立替をしなければいけません。

しかも、

特許印紙代は、出願や審査請求など、
「お客様から手続きの御指示があったとき」
が立替のタイミングです。

審査請求のタイミングなんて、
お客様によって様々ですから、

取り扱い件数にもよりますが、
御依頼が集中したら大変なことになります。

私も、
余裕資金の乏しい開業間もない頃は、

まとまった審査請求の御依頼があるたびに、
ビクビクしていました(^^;

経験上、
1,000万円を超えたこともありました。

数ヶ月後に戻ってくるお金だと分かっていても、
心中穏やかではありません。

他にも
要注意の費用(現地代理人費用など)がありますが、

要は、
支払い時期の予測が難しい立替金を含め、

キャッシュフローの設計を入念に行っておくのがベターです、
ということです。

特許印紙代を前払いで頂戴する事務所も
あるようですが、

そこまでの信頼関係をお客様と構築するには、
時間がかかると思います。

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弁理士独立開業マニュアル(6)「起業に必要な初期費用」

上記記事の続きです。

独立開業時の初期費用については、
別の記事にも
書かせて頂いたのですが、

独立開業を考えている弁理士先生のために、
「弁理士独立開業マニュアル」として
体系的に纏めておきたいと思います。

ただ、「自宅開業」まで含めてしまうと、

「パソコンと電話の費用だけで開業できるよ」
という話にもなりかねないので、

自宅開業以外の

「事業用賃貸」
 または「居住用賃貸」

に的を絞ってみます。

「初期投資を抑えること」に重点をおくなら、
なんといっても「居住用賃貸」でしょう。

「居住用賃貸」物件の保証金の相場は、
0円から賃料の2ヶ月分との事ですので、

賃料が15万円/月の場合、
初期投資は最大で30万円前後で済みます。

一方、
「事業用賃貸」物件の保証金の相場は、
賃料の6ヶ月から10ヶ月分との事ですので、

同じ賃料の場合、
初期投資は90~150万円程度になります。

ただ、地方なら、
「事業用賃貸」でも賃料の2ヶ月分ほどで
済む場所もあるそうです。

ちなみに、当所の川越オフィスは
バリバリの地方ですが(^^;

保証金は、
賃料の6ヶ月分でした。

初期費用としては、他に
事務機器、文房具類、名刺、挨拶状、などがありますが、

金額が大きなものでいえば、
内装工事費用や、オフィス家具、などでしょうか。

内装工事費用は、
オフィスの広さや内容によりますが、

簡易なパーティションを
設置する程度なら数十万円、

インフラ工事(電気、ネット、電話)、
エントランス工事、サイン工事などを
含めると軽く数百万単位の金額になります。

オフィス家具もピンキリなので、
算定が難しいですが、

安価なものや中古品を揃えれば数十万円、

高価なものを揃えると
数百万円という感じでしょうか。

弁理士の情報はありませんが、

弁護士の内装予算の最多分布帯は、
200万円~300万円
とのことです。

ということで、
平均的な初期費用としては、

「賃貸の保証金+200万円~300万円
 +運転資金(2~3ヶ月分の経費)」

くらいのようです。

そういえば、

弁理士特有のものとして、
期限管理ソフトがありますね。

安価なものもありますが、

特許業界で有名なものを購入すると、
数百万円単位になります。

私もそうでしたが、
独立開業が成功する保証はどこにもないので、

取り扱い件数が増えてきたら
購入検討すれば足りるとは思います。

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