弁理士独立開業マニュアル(11)「請求書の発行日」

上記記事の続きです。

弁理士業務に特化した
請求書の発行日について書いてみます。

お客様の要望で多いのは、

「(出願等の手続きが完了する前に)
 請求書を○月○日までに発行してもらえませんか?」

という御依頼です。

「○月○日」が、
出願等の手続を完了した日であれば
問題ないのですが、

通常は、
12月31日や3月31日など、
年度末の日付が指定されます。

お客様にとっては、
利益が出そうなので(税金が増えそうなので)、

年度内に経費として処理したい
ということなのですが、

やってはいけません。

請求書の発行日は、
弁理士業務の完了日が原則。

すなわち、
出願の場合には出願日です。

例えば、

12月が年度末の特許事務所が、
翌年の1月に出願予定の案件の出願費用を、
当年の12月付けで発行した場合、

翌年の売上を
当年に繰り上げする形になってしまい、
正確な売上計上ができません。

反対のケースが一番問題なのですが、

12月に出願を完了した案件の出願費用を、
翌年の1月付けで発行した場合、

当年の売上を翌年に持ち越すことになり、
利益調整になってしまいます。

特許事務所の場合、
出願日などの手続き完了日は
記録に残りますので、

税務署に指摘されたら言い逃れできません。

※あなたにおススメする関連記事
LINEで送る
Pocket