弁理士独立開業マニュアル(4)「事務所の場所」

弁理士独立開業マニュアル(3)「独立開業に必要な資質」
の続きです。

「事務所の場所」は、新設オフィス(川越オフィス)の開設準備をしている
私にとって「旬」なテーマなので、備忘録を兼ねて少し書いて見ます。

以前に当ブログでご紹介したことがある弁護士用の独立マニュアルによれば、
以下の5つの視点があるそうです。

(1)裁判所への交通の便
(2)郵便局本局
(3)依頼人の便
(4)分譲か賃貸か
(5)事業用か居住用か

まず、(1)ですが、
弁理士の場合、「裁判所への交通の便」を考えるよりは、
「特許庁への交通の便」を考えたほうが良さそうです。

ただ、特許庁との書類のやりとりのほとんどは
インターネットでできますので、優先順位は低いと思います。

私の場合、
既存オフィス(大宮オフィス)や新設オフィス(川越オフィス)から特許庁までは
電車で1時間ほどかかりますが、それほど頻繁に行くことがありませんので、
特に不便を感じたことはありません。

(2)の「郵便局本局」も(1)と同じ理由で、優先順位は低いと思います。
纏まった郵便物があれば集荷に来てくれますし、
内容証明郵便などもインターネットでできますしね。

(3)の「依頼人の便」は、駅近が何かと便利かもしれませんが、
既に取引のあるお客様がいる場合には、駅近に拘ること無く、
お客様の近くに事務所を設置しても良い気がします。

薬局を病院近くに設置するような感じで。

私の場合、
新設オフィス(川越オフィス)については
1年ほど前から狙っていた場所があるのですが、
空き物件が出る可能性が低いことが分かったため、
駅近(最寄駅から徒歩2分)で妥協しました。

既設オフィス(大宮オフィス)は、埼玉県最大で利便性の良い駅(大宮駅)
の近くということで満足しています。

(4)の「分譲か賃貸か」ですが、
(5)の「事業用か居住用か」とも関係しますね。

掛け算で、
(a)居住用賃貸、(b)居住用分譲、(c)事業用分譲、(d)事業用賃貸
が考えられますが、
多いのは、(d)事業用賃貸で、次が(a)居住用賃貸でしょうか。

(b)居住用分譲は、自宅で開業するケースだと思いますが、
ランニング費用が抑えられるくらいのメリットしか思い浮かびません。
デメリットの方が多い気がします。

(c)事業用分譲は、ビルのオーナーか、区分所有等だと思いますが、
レアケースですね。うらやましいですがw

私の場合、理想は(c)で、現実は(d)です(^^;

(続く)

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弁理士独立開業マニュアル(3)「独立開業に必要な資質」

弁理士独立開業マニュアル(2)「独立開業に必要な資質」
の続きです。

>私は、最大の難関は、幅広い人脈(4)と情報処理能力(5)
>ではないかと考えています。

中小企業庁の資料によれば、「情報処理能力」とは、
「事業に関する生きた情報を集め、それを活用できること」
と定義されています。

「事業に関する生きた情報」
いろいろな捉え方ができるので、難しいですね・・・

弁理士にとって、法改正や審査基準改定に関する情報等は
生きた情報と言えそうですが、

これらの情報収集を行うのは、独立開業とは関係なく、
弁理士として当たり前のことかと思います。

ただ、中小企業や個人に対する施策(例えば、料金の減免等)に関しては、
無関心な弁理士と、きちんと勉強している弁理士に、はっきり分かれますね。

今だと「料金の1/3軽減」が生きた情報の一つですね。

お客様から「軽減の対象になりますか?」と聞かれ、
瞬時に、要件を満たすかどうかの判断ができる弁理士は、そうは多くないと思います。

そういう意味では、生きた情報を、
活用できる弁理士と、活用できない弁理士が存在します。

大手企業だけをお客様にしている弁理士(特許事務所)なら、
そもそも不要な知識なのかもしれませんが。

正直な話、中小企業や個人に対する施策は、
費用対効果を考えると、割に合わない手続が多いです。

ですので、無関心、というか、
積極的にフォローをしたがらない気持ちは少し分かるのですが、

経験上、武器になることもあるので、
勉強(経験)しておいても損は無いかと思っています。

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弁理士独立開業マニュアル(2)「独立開業に必要な資質」

弁理士独立開業マニュアル(1)「独立開業に必要な資質」
の続きです。

>私は、最大の難関は、幅広い人脈(4)と情報処理能力(5)
>ではないかと考えています。

中小企業庁の資料によれば、「幅広い人脈」とは、
「創業時に多くの人脈があり、創業後はさらにそれを拡大できること」
と定義されています。

まず、「創業時に多くの人脈があり」の部分ですが、私の場合、
(1)以前に勤務していた会社の人脈
(2)家族や親戚を通じて得た人脈
(3)個人的に参加していた各種活動を通じて得た人脈、などをフル活用しました。

基本コンセプトは、「利用できる人脈は全て利用する」でした。

ただ、創業前の期待感は(1)>(2)>(3)だったのですが、
結果的には、(3)>>>>(2)>>(1)の順番で効果があり、
思いがけない出会いがあることを、身をもって経験しました。

日頃から、外部の方々と接触する機会をなるべく多く持っておくことが
重要かと思いますが、苦手な人が多いですね。

特に理系が多い弁理士は、そのような傾向が強い感じがします。

(続く)

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弁理士独立開業マニュアル(1)「独立開業に必要な資質」

初回のテーマは「独立開業に必要な資質」です。

いろいろな資質が必要かと思いますが、中小企業庁が作成した資料によれば、
次の6つの資質が挙げられています。

(1)情熱と信念
(2)優れた独創性(事業に独創性があること)
(3)事業の経験
(4)幅広い人脈(創業時に多くの人脈があり、創業後はさらにそれを拡大できること)
(5)情報処理能力(事業に関する生きた情報を集め、それを活用できること)
(6)自己資金(資金を蓄え、無駄な支出を控えること)

弁理士に特化して考えれば、弁理士は業務独占資格ですので、
資格を取得した時点で、最低限の独創性(2)は確保できます。

ただし、弁理士資格取得者が増加傾向にありますので、
他の弁理士に無い優位性をどの程度打ち出せるかがポイントになりそうです。

でも、誰でも参入できるような業種ではないわけで、
独創性のポテンシャルは元々高いとは思います。

経験(3)は、勤務弁理士(イソ弁)として何年か修行を積めば、
自然と満たしますね。結果、資金(6)も溜まるでしょう。

私は、最大の難関は、幅広い人脈(4)と情報処理能力(5)
ではないかと考えています。

(続く)

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間もなく開業9年目

9月で無事に開業9年目を迎えます。
少し振り返ってみると、

<1年目~3年目>
事務所の経営を軌道に乗せるために、
とにかく、がむしゃらに働きました。

勤務弁理士時代には経験したことが無かった
大型の知財コンサルをたくさん経験し、仕事の幅が広がりました。

事務所の経営が最優先だったので、
自分の事を考える余裕はまったくありませんでした。

<4年目~6年目>
相変わらず忙しかったですが、
所員が10名を超えて役割分担ができるようになり、
少し自分の事を考える余裕が生まれました。

結果、共同経営の難しさを痛感することになりました。

でも、仕事は順調でしたので、
仕事に没頭することで、方向性の違いは棚上げすることにしました。

<7年目~8年目>
方向性の違いは埋まらないことが分かったので、
新たなルール作りを提案しました。

結果、仕事に対するモチベーションはUPし、
弁理士になってから最高の成果が出せました。

激務でしたが、私にとっては最高の2年間でした。

<9年目>
いろいろ考えていることはありますが、
さて、どうなるでしょうか?

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